お布施って高い?

葬儀担当のHです。私が、お客様と葬儀の打合せをしている時によく聞く言葉。「お布施って高いわねェ」だ。

お経をあげている時間なんてたかが知れているし、戒名だって適当に付けているんじゃないの? なんて言いたそうな感じ。

でも、実際そんなイメージなのかなぁ・・・ 檀家として菩提寺とお付き合いしている人は、「決まり事だから仕方が無い」なんておっしゃる人もいるくらい。でも、葬儀の仕事に携わっている私は、決して高いとは思わないのだ!(中には高すぎるんじゃないの?なんて思う場合もあるが・・・)

檀家とお寺の関係が、葬儀や法事の為だけになっているが、昔はもっと密接だったに違いない。 檀家さんは日ごろからお寺の掃除をしに行ったり、畑で取れた作物をお寺に差し上げたり。これも布施なんだと思う。その代わりにお坊さんは、檀家さんの悩みを聞いてあげたり、知識を教えてあげたりしたそうだ。

つまり、昔は(今でもまれにそんな人もいるようだが)檀家さんは日ごろから布施の積み重ねをしている訳だから、そんな人の葬儀のお布施はそんなに高額ではなかったり、位の高い戒名をつけてくださったりするみたい。逆に日ごろのお付き合いがあまり無いと、葬儀のお布施はそれなりになってしまう。 少しずつ積み立てをしているのか、それとも一括で払うのか。そんな違いなんだと思う。 そう考えると納得しませんか?

最近では戒名を考えるパソコンソフトを使って戒名をつけるお坊さんもいるらしいが、基本的には故人の生き方や性格などを踏まえて、仏教の経典に使われている文字や言葉を引用して考えられてつけていただいている。 そんな戒名をもらったご先祖様を大事にするのは当たり前だし、檀家さんならお坊さんともっとコミュニケーションをとって仲良くしましょう。